最適な端末を選択した後、新システム構築までの移行内容を把握しましょう

システムの規模や予算が具体的な目標数字として明確になったら、設計作業に入ります。まず、対象業務と利用者の範囲から業務要件を定め、この分野にはどのシンクライアント端末が望ましいかを選択します。要はシンクライアントの利用をどのように生かすかに尽きます。

最適なシンクライアントを選択した後に、現端末のスペックやリース残などの状況、LANやWANのネットワークの現況、そしてサーバーの能力などから、新システム構築までの移行内容を把握していきます。

古いパソコンでシンクライアントとして使えそうなものは再利用するとか、サーバーの負荷分散を図って信頼性を高めるためのサーバー投資をするかとか、このあたりは経験による知識がものをいいますので、経験豊富なSI(シンテムインテグレータ)ベンダーにアドバイスを受けるのがよいでしょう。

特に留意したいのは、導入時点だけでなく長期的な視点に立った設定を考えることです。投資の関係ですぐには無理であっても、段階を踏んで拡張する計画を作っておくだけで、将来のシステム手直しを最小にできるようにしておくわけです。

例えば、取引会社とのEDI(電子データ交換)を中心にしたエクストラネットの拡大、営業社員向けのモバイル利用の定常化、マルチメディア・コンテンツの採用などが具体化しそうであれば、そうした課題への対応も含めておきます。この段階は導入効果と投資のバランスをとる重要なステップです。

そして、具体的なシンクライアントの構成が明確になった時点で、実証するのが望ましいとされています。検証時にできれば、モデルユーザーを選んで実際に使ってもらいます。設定作業、以降作業の体験、ユーザーの使い勝手の印象、ネットワークやサーバーの能力判定など、学習という点からもこれは欠かせないステップです。

ここで収集したデータに基づき、全体システムの展開がより具体化してきます。通常はこの段階を経て調査企画段階の裏づけを確認し、より詳細な投資計画が決定してトップの決済を経ることになります。