OSやアプリをネットワーク経由で起動させるネットワークブート方式

ネットワークブート方式は、ブート・サーバーとハードディスクを内蔵しないディスクレス・パソコンで構成し、クライアントを使用するためのOSやアプリケーションを、ネットワーク経由で起動させる方式です。

コンピュータの電源を入れてOSが起動するまでの処置のことをブートといいますが、この処理をネットワーク経由で実行するわけです。

パソコンの機能を表示部、演算部、記憶部に分割して考えると、ネットワークブート方式は、表示部と演算部を備えたディスクレス・パソコンでアプリケーションを処理し、いわゆる記憶部だけを、サーバー側へ再配置した形をとります。

通常パソコンは、OSやアプリケーション、作成したデータを内蔵ハードディスクに記憶しており、ハードディスクのプログラムを読み込んでOSを起動します。

一方、ネットワークブート方式ではOSをサーバーからダウンロードし、パソコンの本体に搭載したメモリーに読み込んで起動します。ハードディスクを搭載していないディスクレス・パソコンを使用するのが一般的ですが、ハードディスクを内蔵する一部のパソコンでも、ネットワークからブートするように設定すれば、この方式で用いることができます。

ディスクレス・パソコンの電源を切ると、ダウンロードした環境がクリアされます。ハードディスクを持たない以外は普通のパソコンと同じですので、画面転送方式のシンクライアントが苦手とする動画ストリーミングや3D画像処理も実行できます。
したがって、大学や図書館など、不特定多数の人がパソコンを共有する場所での用途に向いています。

ただし、ブート時に必ずOSとアプリケーションのディスクイメージをロードするため、かなりのネットワーク領域を消費することになります。同時にブートするディスクレス・パソコンの台数、ディスクアクセスの頻度に依存しますが、基本的にギガビットイーサネット環境を用意する必要があります。